ハック

ツー

ツー

「……本部と連絡は取れるのか?」

「それが……電波の調子が芳しくないようで……」

答えるアリーナの声が悔しさを滲ませている。確かに、どういう訳か電波の調子は村が襲撃された時も悪かった。

手を顎にあてて思考するバーンハルト。

何故自分達が襲われたのか?

彼等は自分が本隊を離れた時を狙ったのだろうか? 

アリーナ達と本隊を襲ったのは同じ夜盗なのか? 

そもそもクリムゾンの装備や人工皮膚をどうやって調達したのか。

(……まさかっ!)

見る間に彼の顔が悪鬼のような凶相になる。その表情に気付いたアリーナの喉が鳴る。

「……お前達が気に病む必要はない。ミスをしたのは俺だ」

夜空を見上げる彼の声は硬い。

「……電波の回復を待ち、本部に直接薬を送って……」

「無駄だ。電波は回復しない」

バーンハルトは一言のもとに切り捨てる。

何故、という声がアリーナの口からは出なかった。凄まじいバーンハルトの怒気が、空間を支配していたからだ。

「今日は全員休養を取れ、解散……アリーナ、あとでテントに来てくれ」

そう言ってバーンハルトは部下達に背を向けた